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ラ・クンパルシータ La Cumparsita

アルゼンチン・タンゴを代表する名曲中の名曲はこの「ラ・クンパルシータ」をおいてないだろう。
1日24時間、世界のどこかで必ず演奏されていると言われるほどの有名な曲で、日本では特に好まれているようだ。

だが、この曲を作ったのは皮肉にもアルゼンチン人でなく、隣国ウルグアイの首都モンテビデオに生まれたヘラルド・エルナン・マトス・ロドリゲスです。

当時彼はまだ工業大学の学生だったという。 カーニヴァル向けにピアノを弾きながら作曲したそうだ。 それから10年近くの歳月が流れ、紆余曲折があり、当時の人気歌手カルロス・ガルデルが録音した。 またタンゴの王様フランシスコ・カナロもレパートリーにした。 一方、原作者のヘラルドは勝手に歌詞がつけられ、改題までされた事に怒ったという。

ところで曲名のラ・クンパルシータは「コンパルサ(仮装行列)」がなまってクンパルサとなり、それに縮小詞がつけられクンパルシータとなったという。

ヘラルドがカーニバル向けに作ったというエピソードとも合致する彼のつけた歌詞は、「貧困の仮装行列がはてしなく行進してゆく、病んでいるあの男のまわりを・・・」という出だしでその歌詞は暗いものだ。
「あの頃のままに心の奥底に君を想い君を忘れる日もなく
恋しい君の面影を求めている私・・・」

我が国のタンゴ・プリンセーサ藤沢嵐子は伴奏のオルケスタ・テイピカ東京と共に、数多いこの曲の演奏の中でも、屈指のものとして光を放っている力演であると申せましょう。
by g_vocal | 2005-02-28 20:35 | ラテン
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