キューバで奴隷制度が廃止されたのは1886、それ以前ならではの内容が歌われる”チョンチョリーは山に”や”黒い涙”などをを聴くとそのことがよく分かる。
歌のなかでのチョンチョリーとは漆黒の小鳥のことだが、オリエンテ地方では真っ黒なアフロ系の人をも指した。そのチョンチョリーと呼ばれた人たちが逃亡奴隷となり、こんな歌を作って唄っていたという事実が今日まで伝えられている事が感動を呼ぶのである。 黒い涙 「もう家には戻らない だって御主人さまが捕まえて 足を鎖につなぐからさ」 Bolero(ボレロ)とはキューバのローカルダンスのソン(Son)であるが、サンチャゴで1907年に生まれた代表的な民族音楽家の”Daniel Castillo(ダニエル・カスティージョ又はカスティーヨ)”が作ったボレーロに「Mensaje a mi amor(わが愛する人へのメッセージ)」という歌がある。 わが愛する人ヘのメッセージ 「パローマ、こっちにおいで 願いを聴いてくれるかい 連れ合いに伝えておくれ くるしいんだと 早く来ておくれ、命絶えそうなほどくるしいのだよ」 ダニエル・カスティージョは当時、溶接工として生計をたててきたが、趣味で沢山の伝書鳩を飼っていたそうだ。この歌を吹き込んだ時の彼はその歳にしては元気そうであったが、以前おこした脳出血の後遺症があって半身不随だった。倒れた時はかなり深刻な状態で、サンチャゴの病院では手に負えないためラ・アバナの病院に移送された。その時、カステイージョの奥さんは経済的な理由で付き添って行けなかったが、医師団のおかげで,小康状態になった時にこの曲を作ったという。 今日に至るまでそれらを伝えてきたキューバの有名な民族音楽一家であるFamilia Valera Miranda(ファミリア・バレラ・ミランダ)がソンをアレンジしたアルバムをリリースしている。 El Son Y Su Sabor Desde Santiago De Cuba( サンチャゴ・デ・クーバの真情)にはLagrimas Negras(黒い涙)、Choncholi Se Va Pa'l Monte(チョンチョリーは山に)Mensaje A Mi Amor(わが愛する人ヘのメッセージ)などが収録されています。 サンチャゴの人たちが作る歌にはこんなふうに生活に根ざした曲が多いから、人間味あふれる素晴らしい愛の唄になるのであろう。 El Son Y Su Sabor Desde Santiago De Cuba Familia Valera Miranda / Actual
by g_vocal
| 2006-12-03 17:46
| ラテン
|
カレンダー
カテゴリ
お気に入りブログ
リンク
記事ランキング
以前の記事
最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||